GLP-1を活用した糖尿病薬

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インクレチンでインスリンの分泌を促す

インレクチン製剤の「インレクチン」とは、消化器官ホルモンの一種です。インレクチンは、すい臓のβ細胞に働きかけ、インスリンの分泌を促進させる働きを持っています。

このインレクチンにはGLP-1とGIPという2つのホルモンがあり、それぞれ別々の働きでβ細胞に作用されるとされています。インレクチン製剤は、この2つのうち、GLP-1に着目して開発された糖尿病薬です。

GLP-1は身体の中でどんな働きをしているの?

GLP-1は、すい臓のβ細胞にあるGLP-1受容体と結合してインスリンの分泌を促す働きを持っています。この働きは、血中のブドウ糖量に比例するとされ、血糖値が80mg/dLでは起こらないとされています。さらに、胃酸の分泌や食欲中枢の働きの抑制、グルカゴンの分泌を抑えるなど、糖尿病に有効な様々な生理作用を持つとされています。

GLP-1を活用した糖尿病薬の種類

GLP-1受容体作動薬(注射薬)

GLP-1受容体作動薬は、GLP-1を分解してしまうDPP-4の作用を受けにくくしたアナログ製剤です。GLP-1受容体作動薬は、すい臓のβ細胞にあるGLP-1受容体に結合し、血糖値が高い時に限ってインスリン分泌を促進させるというメリットを持っています。そのため、GLP-1受容体作動薬を単体で使用している限りにおいては、低血糖が起きるリスクが少ないとされています。

また、GLP-1受容体作動薬は1日1~2回程度の使用で、食後血糖値と空腹時血糖値の両方を改善でき、BMIの高低に寄らず、体重が増加する可能性が少ないとされています。

但し、GLP-1受容体作動薬は1型糖尿病には使用不可、急性すい炎、胃腸障害が起きる可能性も見られるため、使用の際には注意が必要です。

DPP-4阻害薬(経口薬)

DPP-4阻害薬は、体内のGLP-1を分解してしまうDPP-4の働きを阻害する薬です。GLP-1の分解が抑制されるため、血中のGLP-1濃度が上がり、結果的にインスリン分泌が増強されるというメカニズムとなります。

DPP-4阻害薬は、現状2型糖尿病にのみ使用される糖尿病薬です。また、肝機能障害・腎機能障害では投与が禁止されることが多く、DPP-4阻害薬とSU薬の併用によって重度の低血糖を誘発する危険性があるため注意が必要です。